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年賀状の楽しみ
自治省(現総務省)に入り全国各地を転勤してきたが、その時の友人知人とは今でも年賀状のやりとりが続いている。正月に懐かしい人々からの賀状を受け取るのは、年始めの大きな楽しみの一つだ。私のこれまでの人生は、各地方での生活の積み重ねだった。従って、これら各地の人々との交流は、私にとって人生の大切な宝物と思っている。
昨年は全国から、市長就任のお祝いの言葉を頂いた。昔、机を並べた仲間が、わが事のように喜び、誇りに思ってくれるのを知り、あらためて幸せと責任の重さをかみしめた。 空母の問題でマスコミに登場することが多くなり、全国から「テレビで見ました」などの言葉を頂く。中には三十年ぶりに私の姿を見て「昔の青年の面影は消えて市長の顔になった」という感想もあった。ともかく私が元気でいることも全国に伝わったようで、報道の力はやはり大きい。 また、この月下独酌欄を読みましたと、北海道など遠方の知人から言われてびっくりしたが、本欄は市のホームページを通じてだれでもどこからでもアクセスできるので別に不思議はない。 年賀状は、さまざまな人生模様を伝えてくれる。定年退職し第二の人生を迎えた感慨、趣味や旅行に心豊かな人生を求める姿、子どもの結婚や孫の誕生など明るい知らせもあるが、母親の介護が始まったという重い現実もある。 決まり文句だけの印刷の賀状は、正直言って味気ない(市長としては市民に年賀状を出すことは禁じられているが、市外に出す賀状は私も印刷している)。手書きの文字や絵は、それだけで本人らしさが伝わってくる。印刷でも、選ぶ図柄や写真が個性的で、本人の隠れた面が垣間見えることもある。 賀状の代わりに受け取る喪中の葉書が、自分が年を重ねるにつれ年々増えているような気がする。差出人が思い当たらぬ名のときは、どきっとして急いで文面を追う。すると「亡夫○○」などと印刷されたその名こそ、私の親しいあの人なのである。 それでは最後になりましたが、今年が市民の皆さんにとってよい年となりますよう心からお祈り申し上げます。 横須賀市長 蒲谷亮一
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